新たに就任した金一煥(キム・イルファン)済州大学総長表敬~済州と日本の学術交流拠点の第11代総長
令和4年3月25日
「済州と日本のちょっといい話」は、2020年4月から2022年7月まで2年4か月にわたり済州で総領事を務めた井関至康前総領事が、済州の様々な場所と人々に出会い、済州道民の皆様からの協力を得て、取りまとめたものです。多様な分野で長い間続いてきた済州と日本の深い関係に触れる一助となれば幸いです。
※「済州と日本のちょっといい話」の記事内容は連載当時のものであり、一部内容は最新の状況と異なる可能性があります。
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井関至康総領事は、国立済州大学を訪問し、新たに就任された金一煥(キム・イルファン)済州大学総長にご挨拶しました。
済州大学は、本2022年に70周年を迎えた、済州道最大規模かつ唯一の4年制国立総合大学であり、日本との関係でも、大変深いゆかりを有しています。1952年の創立以来、在日済州人の方々から多くの支援を受けながら発展を遂げてきましたし、同校の日語日文学科は、1977年以来の、韓国の国立大学として最も古い歴史があり、済州と日本をつなぐ優秀な人材を多数輩出してきました。日本への留学生の派遣や日本からの留学生の受け入れも、活発に行ってきています。
また、学術面においても、地理学、文化人類学、考古学、古代史、農学、海洋科学等々、多くの分野で日本からの研究者の訪問を受け入れる窓口としての役割を果たすことで、済州に関する研究を強化しつつ、同時に日本側の学術研究の促進にも大きく貢献してきています。日本の学術・研究機関との間でも、1984年に韓国国外の大学との最初の学術交流協定を我が国の東北大学と締結したのを皮切りに、1988年には長崎大学とも学術交流協定を締結。その後も日本各地の学術・研究機関と締結した協定の数は40件以上にも及びます(2021年現在)。
これまで「済州と日本のちょっといい話」でも、済州大学海洋環境研究所と埼玉県環境科学国際センターの間の協定(2003年)を通じた研究協力や、済州大学海洋科学研究所・海洋科学部の長崎大学等との交流を紹介してきましたが、実は我々総領事館も、2014年には済州大学との間で、国際交流協力事業や学術交流等を促進する内容の了解覚書(MOU)を締結し、緊密な連携・協力を続けてきています。「済州と日本のちょっといい話」においても、済州大学の各分野の専門家の皆様の多大なご協力をいただいています。
金一煥新総長ご自身も、総長就任以前から、工学部長として、また電気工学科教授として、長崎大学工学部との学術交流にも参加してこられた経験を有しておられ、我が国の各機関との交流の重要性を深く理解しておられます。今回のご挨拶の機会に、金一煥新総長の下においても、引き続き、済州と日本の学術交流がさらに活発に進められるよう、お互いに協力・連携していくことを確認しました。
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