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韓国青年訪問団参加者感想文(高校生)
 昨年開催された「第16回高校生日本語スピーチ大会」,「第4回高校生日本語・日本文化クイズ大会」及び一般選考を通じて選抜された済州地域の高校生34名が,日本政府の招きで,1月13日(水)から22日(金)までの9泊10日間の日程で日本を訪問しました。

 アジア太平洋各国の青少年との交流を広げる「21世紀東アジア青少年大交流計画(JENESYS2.0)」の一環として行われた今回の研修では,東京,高知県等を訪れ,日本の高校生との交流,地方都市でのホームステイ等,様々なプログラムを体験しました。

 参加者の感想文の一部を紹介します。
 
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済州大学校師範大学附設高等学校2年 キム・ドヒョン

 友達から,在済州日本国総領事館で9泊10日の訪日研修プログラムの参加者を募集している話を聞いた。日本に対してある程度の興味があった私としては,強い関心を持たざるを得なかった。これまで私が日本に接した経験は,インターネットや本によって2次加工された情報を通した間接的な経験が全てであった。しかし,百聞は一見に如かずというし,直接日本の姿を見て,日本の家庭と共に生活すれば日本をより率直に充分に理解できるのではないだろうか?このような考えが,私がこの度の韓国青年訪日研修プログラムに申し込む動機となった。
 訪日研修初日,済州国際空港で出発を待つ私は,かなり緊張していた。友人たちとちゃんと付き合えるだろうか?日本語がそれほど上手くないのに,話が通じるのか?しかし,こうした心配は,私が日本に行くのだという期待に比べれば何でもなかった。初め成田空港を経て日本に到着した時,まず私の目に飛び込んできたものは,とてつもなく大きな駐車場の建物だった。別に日本を象徴するような建物ではなかったが,これほど大きな駐車場は今まで一度も見たことがなかったため,慌ただしく写真をひたすら撮り続けた。それほどに,日本研修に対する期待が高まった。
 
 今回の研修で,私は本当に多くのことを学び,感じた。東京タワー,浅草,高知城,通天閣等,たくさんの日本のランドマークたち。しかし,これらは今回の研修の氷山の一角に過ぎない。私は通常の旅行では接することができないような,日本の学校の授業への参加,ホームステイ等,もっと貴重な経験をすることができた。よく韓国人は,日本人を表現する時,隣で笑っていながらも内心は陰険な人々だという。しかし,そのような偏見は完全に崩れ去った。研修において,たくさんの親切な日本人に出会い,彼らの親切さと配慮を心の底から感じることができたからだ。
 訪日研修は終わったが,まだ私がすべきことはたくさん残っている。韓日間交流及び日本文化広報のことだ。現在私は,中村高等学校で出会った日本の高校生とメールで交流を続けている。お互い自分の国の文化を伝え合い,コミュニケーションをとり続けている。また,周囲の友人たちにも日本のことをたくさん伝えたい。私が見た日本の美と多様な建物,生活の姿,全てのことを。
 
 韓国では,よく日本を「遠くて近い国」だという。地理的,歴史的に韓日は密接な関係を持っているが,同時に,両国の間にはこれまで解決できずにいる,もつれた糸も多いためである。お互いが相手の文化を理解していき,少しずつ親しくなっていけば,韓日間の様々な問題を円滑に解決し,幸せな同盟国として再び変わっていくことができるのではないだろうか?

 
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南寧高等学校2年 パク・ジョンジン 

 今回の研修は,私にとって初めての海外訪問であり,マスコミ等を通して曖昧に抱いていた日本に対する認識を改める機会になりました。また,現地の方々もなかなか経験できない多様な経験やホームステイ,学校・企業訪問などは,個人旅行では感じることのできない貴重な事々を提供してくれました。
 研修前,インターネットを通じて日本旅行について調べながら,多く見た言葉の1つが「韓国とそんなに変わらない」というものでした。空港に到着した後に見える風景は見慣れたものであり,日本に来た実感が沸かないという言葉でした。私も違わず日本に到着した直後には,その言葉に同感でした。しかし,すぐに異なる部分も目に入ってきました。話には聞いていましたが,実際に見た日本の道は思っていた以上に本当にきれいでした。韓国ではやたらと目にするたばこの吸い殻もほとんど見当たらず,通りにあるゴミ箱もゴミに埋もれていない美しい姿のままであり,驚かされたことを覚えています。自転車に乗る人々が多く見られた点も印象的でした。人々が自家用車よりも自転車を多く利用しているからなのか,道路はとても快適でした。些細な点ではありますが,こうした違いが全体的な雰囲気を良くしているのだと感じました。
 
 もう1つ記憶に残っていることは,3日目に訪れた浅草での出来事でした。友人たちと一緒に回っていると,アニメで幾度と見たおみくじを発見したので引いてみようと思いましたが,やり方がわからず,おみくじの前にいた日本の高校生たちに訪ねてみました。その高校生はやり方を丁寧に説明してくださり,直接手本まで見せてくれたおかげで,問題なくおみくじを体験することができました。私が一連の行為を終えるのを見守った後,笑顔で挨拶をして去って行った姿を今も覚えています。
 この他にも,クールジャパン講義や東京タワー,江戸東京博物館見学,鰹叩き作り体験,企業訪問等々,日本の魅力を感じることのできた多彩な素晴らしいプログラムが多かったのですが,やはり最も忘れられないことは,人との「人縁」を作ることができたホームステイでした。
 最初にホストファミリーに対する案内を受け取ったとき,いろんな心配をしました。文化の違いによって無意識のうちに失礼なことをしてしまうのではないかと,常に注意しながら行動したのですが,それ以上にホストファミリーが配慮をしてくださったので,本当に感謝の気持ちでいっぱいです。初日にホームステイ先へ到着した時に見た,手書きの献立計画表を忘れることができません。育てている鶏たちも見せてくださり,直接栽培した野菜で美味しい食事もたくさん作ってくださり,山から生活用水に使用する水が沸き出てくる場所を直接見せてくださったりと,新しい経験をさせてくださいました。星を見たいという私と友人に対し,外は寒くて暗いからと,上着と懐中電灯を準備してくださったこともありました。夜に,一緒にこたつに入って会話をしたことも覚えています。見知らぬ地である済州の話や私に関する話をはじめ,たくさんの会話を交わす間,興味を持って楽しみながら話を聞いてくださいました。今考えてみると,私がホストファミリーにあげたことに比べ,私が受け取ったことがあまりにも多く,申し訳なく思うと同時に本当に感謝しております。
 
 今後も海外に行く機会が多くはないと思うので,最初で最後だと思って日本を訪問した今回の10日間の研修中,思いがけず本当にたくさんのことを受け取ってきました。この貴重な経験が,今後私が生きていくことに,大きな影響を及ぼすだろうと思います。研修を通じて得た良い人縁が,今後も続いていくことを信じています。私はまた,今回得たことをたくさんの方々に伝えたいと思います。本当にありがとうございました。

 
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済州外国語高等学校2年日本語科 ウォン・ジヨン

 私は学校で2年間,専攻言語として日本語を学んでいます。昨年8月,一生懸命準備した高校生日本語スピーチ大会で良い結果を得ることができ,訪日研修に参加することになりました。研修までの5ヶ月の間に,私は日本への留学を決定しました。その後の研修までの間は,一般選考で合格した友人たちと,日数を数えながら楽しみに待っていたことを思い出します。
 私が日本で最初に感じたことは,これまでの日本語の勉強は無駄じゃなかったんだ!ということでした。試験期間に徹夜で覚えた単語1つ1つを,道の看板,案内パンフレット,色々な案内文の中から見つけ,読むことができる度に胸がいっぱいになり,前回日本に来た時は英語で会話しなければならなかった私が,ホテルで爪切りを借りることができた時は,本当に幸せでした。私は,日本留学準備生という肩書きがあったので,どうしても周囲から寄せられる期待が大きく,常に日本語に対する負担感を感じていたけれど,研修期間の些細な会話によって日本語に対する自信が生まれました。今はホテルで「豚の鼻」(※当館注 日本様式のコンセントアダプターの通称)だって借りられますよ!
 
 また,高知県に行くことができたのも幸運だったと思います。私が日本に持っていた考えは,昼よりも夜が明るい現代的な雰囲気の国であり,またそれと対比される伝統的な日本の建築様式のイメージでした。しかし,私が高知県でのホームステイを通じて感じることができた日本は,虫の音も聞こえないような静けさや適度に現代化された建物といった,素朴で心地良い国でした。こうした普段には行く機会が無い地域へ出向いて,日本の裏側を見ることができたことが,今回の訪日研修の大きな長所であったと思います。
 私にとって最も印象深かった場所は,東京のお台場と高知の龍馬記念館前の海でした。日が沈んで薄暗い空と対比される輝く夜景と,その中でも最高に輝いていたレインボーブリッジは,本当に美しくて目を剃らすことができませんでした。また,龍馬記念館で簡単な説明と博物館見学を終えた後,坂本龍馬像前を通過し向かった場所は,砂利の海岸でした。研修生の第1団は釜山,第2団は済州出身であるにも関わらず,しばらくの間みんな海を眺めていたように思います。家の前にも海はありますが,太平洋という大きな海に対面するのが初めてだからでしょうか,とても不思議に思いました。


 本格的な受験生活に先立って,9泊10日間という日本を事前に学べる機会が私に訪れたおかげで,本当に楽しむことができました。10日間私を支えてくださったすべての方々に感謝いたします!研修生のみんなも,とっても会いたいです!またね!